こんにちは、かるびです。
学歴ロンダリングって聞いたことありますか?
ぼくは卒業直前になって初めて聞いたな
意外と一般的ではない学歴ロンダリングについて、今回は徹底解説していきます!
そもそも大学院ロンダリングとは?

学歴ロンダとは何か—言葉の定義と由来
大学院ロンダリングとは、学部よりも偏差値の高い大学院に進学することを指します。
「ロンダリング(Laundering)」は本来「洗浄」や「浄化」を意味し、学歴を“洗い直す”ようなニュアンスで使われるようになりました。
たとえば、
- 地方私大から東京大学大学院への進学
- 無名大学から旧帝大や難関国立大学院への進学
などが該当します。
学歴に脳を侵されたインターネットの住民が用いる蔑称ではありますが、実態としては多くの人が将来を考えて行う行動です。
進学する動機や目的は?
より良い学習・研究環境や将来のキャリア形成を目指して進学する人が多いです。
今の大学では満足な研究や設備が得られない、あるいは就活での不利を感じた経験が進学の動機になりがちです。
例として、
- 「地元私大には遺伝子解析の設備がなかったので、東北大学院へ」
- 「 学歴フィルターの壁に阻まれた経験をバネに、国立大学院へ進学」
といったケースがあります。
つまり、ロンダは単なる「学歴のため」ではなく、学びたいこと・将来のための選択肢です。
学歴ロンダリングは本当に就職に有利?

就職活動での評価と企業側の印象
あくまで就活を受けていた身としての印象ですが、全体として有利に働くことが多いです。
特に新卒採用では最終学歴の大学院名でフィルターをかけている可能性が捨てきれません。
また、研究職に就きたい場合、ほぼ確実に研究概要書を提出し、自分がどのくらい研究に力を入れてきたか、説明力があるか、成果を出せたのかを説明する必要があります。
ここにおいて、より良い環境で研究を行なっていれば成果が出しやすく、面接官に強い印象を残る発表がしやすくなると考えられます。
ただし、学歴だけでなく研究内容や人柄も重視されるという前提を忘れずに。
就職・キャリア形成に関係ある?関係ない?
初期キャリアでは影響大、長期的には実力がものを言います。
一般的に、学士→修士→博士と大学院で深く学ぶにつれ、50代で150万円の差が生じるほど平均年収は増加していきます。
学歴が効くのは新卒から3年程度がピークで、その後はスキル・成果・人間力で評価されていくそうです。
- 最初の配属や年収が大学名に影響されるケースも
- 少なくとも3年後にはスキルがモノを言う世界
だからこそ、学歴に頼り切らず、中身を磨く努力が重要です。
学歴ロンダリングのメリットを徹底解説

学歴コンプレックスの解消
自分の学歴への劣等感を乗り越える一つのきっかけになるでしょう。
世の中には大学院と大学の違いがわからない人もいます。
そんな中で、もし低偏差値大学から難関大学院に合格すれば、
- 「自分でもやれる」という自信がつく
- 世間からの印象がよくなるかもしれない
など、精神的な充実感や肯定感が得られるのは大きなメリットです。
研究費が潤沢な研究室・大学に行ける
資金面・研究環境ともに圧倒的に恵まれる場合が多いです。
- 年間数百万円単位の研究費がラボにある
- 最新の機器や実験設備を自由に使える
お金のない研究室では、使い捨てのチップを洗ってもう一度みたいに、手間をかけていたりもします。
国際卓越研究大学への採用など、旧帝大のような高偏差値大学ほど環境が整っている可能性が高いです。
もちろん自分が進む研究室の教員がどのくらい研究費を取ってくるかにもよりますけれど…。
学歴ロンダリングのデメリットを徹底解説

遠い大学院ほどお金がかかる
引っ越し・一人暮らしのコストが進学の障壁になります。
特に地方から都内や関西圏へ進学する場合、
- 家賃:東京都で1R 6万〜
- 生活費:家賃以外で6万円以上
- 初期費用:物件契約・引越・家電で50万円前後
など、年間で150〜200万円以上かかることも。
ちなみに私は、就職に際して初期費用だけで60万円近くかかりました。
大学の寮に入るなど、一人暮らしのコストを抑える施策を考える必要があります。
外部受験で難易度が上がる
学内進学に比べて試験・競争が激しくなります。
たとえば旧帝大の東北大学大学院では、
- 英語スコア(TOEIC/TOEFL)必須
- 専門科目の筆記試験
- 研究計画書・面接
が課されていたりします。
対して、内部進学であれば
- 試験は面接のみ
- 過去問の入手は先輩から
- 元いた研究室はほぼ受かる、かも
と、楽に進学できたりする場合が多いです。
外部受験は情報戦と早めの対策がカギなので、3年生の今から準備を始めましょう。
学部から専門が変わって成果が出しづらいかも
これまで積み上げてきた知識が通じないことが増えるため、研究の成果が出しづらくなってしまうかもしれません。
外部大学院に進学かつ違う分野に進む場合、ほぼ確実に研究テーマが変わります。
すると、一から実験の手法から基礎知識を覚え直すため、研究の進捗が遅くなってしまう可能性が高くなります。
特に生物系で修士で論文まで出したいと考えている方は、難しいかもしれません。
私が所属していた学部では、60人ほど学生がいて論文を書いた人は年に1人いるかいないかでした。
学歴ロンダリングを成功させるための方法と必要な知識

院試の合格には?ポイントとレベル
外部進学は院試対策の「質」と「情報収集力」が重要です。
学内進学よりも試験のハードルが高く、大学ごとに出題傾向や必要スコアが異なります。
特に注意すべき点は以下の通り:
- 英語試験(TOEIC/TOEFL/IELTSなど)のスコア要件
- 専門科目の過去問対策と傾向把握
- 研究室見学はいこう!
難関大学院を目指すなら、大学3年の夏〜秋には動き始めることが理想です。
研究分野・研究室選びのコツと環境の重要性
研究室選びは大学院生活を左右する最重要項目です。
偏差値やブランドだけでなく、研究内容・指導スタイル・人間関係を必ずチェックしましょう。
下記の記事で詳しく解説しています。
学歴ロンダリングを最大限活かすには?

志望理由の作り方と最終学歴を活かす方法
就活の面接では、「なぜ大学院の進学先を変えたのか」を明確に語れることが大切です。
単なる学歴目当てと見なされると、不利になることもあります。
- 学部で〇〇に興味を持った → 院でさらに深く学びたい
- 志望研究室の〇〇教授の研究に興味を持った
- 将来〇〇職に就くために、その大学院での研究が必要
アイスブレイクでふと聞かれたりもするので、対策しておくといいですよ。
社会人や学部卒・修士卒のキャリアアップ事例
学歴ロンダは新卒だけでなく、再進学・キャリアチェンジにも有効です。
たとえば、
- 文系学部→情報系院進学で、エンジニアにキャリア転換
- 理系のウェット系→ドライ系に進学し、アナリストに
学歴を「再構築」するツールとして、社会人にも選ばれている手段です。
よくある質問と回答

進学前によくある不安や疑問に、経験者の声をもとに答えます。
内部生とは本当に仲良くなれる?
私が内部生、同期が外部生でしたが4月から毎週ご飯に行くくらいには仲良くなりました。
研究室外に交流を求めると自分からサークルを探したりと行動が必要になります。
ですが、少なくとも同じ研究室の同期や先輩後輩なら全く心配しなくていいと思います。
院試で落ちたらどうする?
→ 併願と滑り止めを確保しておくのが基本。B日程の大学や地元大学院も視野に。
院試で落ちたらどうする?
まず前提として、併願をしておくことをお勧めします。
大学院の入試日程は大学ごと異なり、夏だけでも複数受けることができます。
私の知り合いは、京大と筑波大を併願し、最終的に合格した方に進んで行きました。
2月に入試を設けている学部もあるので、調べて見てくださいね。
授業についていけるか心配
マジで、心配しなくて大丈夫だと考えられます。
大学院の授業は学部とは異なり、いい意味でゆるいです。
座学よりも研究に集中してほしい先生が多いこと、自分で考察する力が求められることから、ほぼ全ての授業がレポートです。
参考までに、私が所属していた筑波大学院では上手く選べば全てオンデマンド・毎回のレポート・丸ばつの小テストのみでした。
ただし、英語で授業をする科目もあるので、そこは要注意かもしれません。
海外大学院は学歴ロンダリングになるの?

海外大学院進学とロンダリングの違い
海外大学院への進学は、一般的な「学歴ロンダ」とはやや異なる文脈で語られます。
なぜなら、進学目的が「学歴」だけでなく、語学・国際経験・研究環境など多岐に渡る傾向があること、絶対数が少なすぎるためです。
比較すると以下のような違いがあります:
- 国内ロンダ:偏差値・ブランド志向が強め
- 海外進学:学術的興味・海外への憧れ
つまり、海外進学は「ロンダ」と呼ぶには動機が複雑で、多様な要素が絡んでいると考えられます。
あくまで学歴ロンダリングは聞き手の印象から生まれる呼び方なので、一般的な日本人が具体的にイメージできないのが実情でしょう。
将来のキャリアや転職への影響は?
海外大学院は、一定のリスクとリターンを伴う選択肢です。
特に日本国内で就職する場合、海外院の扱い方は企業ごとに差があります。
例えば、日本の新卒就活スケジュールには合わず、現地の合同説明会に出向けた企業だけが選択肢になることが多々あります。
また、以下の点がキャリア形成に影響します:
- 修士取得後、現地で就職 or 日本に帰国するか
- 留学中に得たスキルや研究内容を活かせる職場があるか
- 日本語・英語両方でコミュニケーションが取れるか
「ただの学歴ロンダ目的」ではなく、将来像を描いた進学かどうかが成功のカギになります。
まとめ
海外大学院進学も含めて、学歴ロンダリングには目的意識と準備が不可欠です。
どの進路であれ、「なぜその道を選ぶのか」「進学先で何を得たいのか」を明確にすることで、
ただの“見せかけ”ではない、本当の意味でのキャリアアップにつながります。